昨年から極少数だが、エンドリとラプラの中間的な個体が
混じりで入荷されていた。が、最近になって、よく見掛けるようになった。
個体の特徴もラプラディに近い個体、エンドリに近い個体、中間の個体と様々だ。
また、ラプラディ、アンソルギー、エンドリの各インボイスで入荷されている。
見ているだけでは分からないので、可能は範囲でデータを取る事にしてみた。



基礎データ

エンドリケリー ラプラディ
背鰭棘数 11〜14 13〜16
背中線鱗数 11〜15 11〜14
縦列鱗数 50〜58 58〜68





インボイス アンソルギー アンソルギーでの入荷。しかし、エンドリで販売されていた。
各数値はエンドリケリー。背鰭の形や胸鰭の雰囲気も
エンドリに酷似している。尾鰭の模様はラプラっぽい。
体色、バンド共に緑掛かっており、顔付きは丸みを帯びている。
餌食いは良く、生餌、人工飼料を問わない。
入荷時期 03’07
背鰭棘数 13
背中線鱗数 12
縦列鱗数 55




インボイス ラプラディ かなり微妙な個体だが、顔付き、バンド、背鰭の数、形等は
エンドリなのだが縦列鱗数が59と多めな個体。
この個体も尾鰭の模様や体色、柄の色はラプラディである。
餌食いは非常によく、導入直後に子赤を食っていた事もあり
性格的にもエンドリに近いように思える。
入荷時期 04’06
背鰭棘数 12
背中線鱗数 15
縦列鱗数 59




インボイス アンソルギー この個体の最大の特徴は顔付きで、こういうタイプで
ここまでラプラディに近い個体はなかなかいないと思う。
身体的特徴、各数値からもラプラディで間違いないだろう。
性格は荒く他魚に噛み付く事が多く、
餌食いも悪くはないのだが、成長は遅めである。
入荷時期 03’06
背鰭棘数 14
背中線鱗数 11
縦列鱗数 58




インボイス エンドリケリー 明らかに普通のエンドリケリーとは雰囲気が違う。
体色も非常に濃く、やや赤み掛かったような感じで
バンドは黒というより深緑でギニア産独特の形をしている。
体や、各鰭等から見てもエンドリであるだろう。
であるが、面白い個体ではあるだろう。
入荷時期 03’03
背鰭棘数 13
背中線鱗数 13
縦列鱗数 57




〜マニアさんの謎っぽい個体達〜


インボイス エンドリケリー 食欲旺盛で数ヶ月で13〜4cmの成長と早く、
体色もオレンジ掛かった色になる。
顔付きはラプラ独特の丸みを帯びた台形で、
頭部の縦縞もラプラっぽいが
背鰭の形や体のフォルムは、かなりエンドリ寄りである。
同ロットのエンドリと比較しても明らかに異なる
入荷時期 03’09
背鰭棘数 13
背中線鱗数 13
縦列鱗数 57
画像提供&コメント ビキール氏



〜私的考え〜

これらの個体達は一体何のだろうか?
古くからポリプを飼育されている方によると、過去にもこのような個体は入荷されてたそうで
地域異変、ハイブリッド、新種等、いろんな説が考えられる。

間違いなく言えるのは、これらがアンソルギーではないという事だと思う。
まず、アンソルギーと思われる標本を見たのだが、明らかに違うという事。
次に、同じ種であるのに、ロットによってあまりに形質に差があるという事の2点だ。

ハイブリッドだというのも、少し考えにくいと思う。
こられの個体の共通の特徴は「エンドリの様なバンド」であるが
体系、各鰭の特徴はエンドリで模様はラプラという個体がいないと事や
ほとんどエンドリなのに、背鰭が15枚あるような個体や
ほとんどラプラディなのに背鰭が12枚しかないといった個体も確認できていない。

そう考えると、やはりエンドリ、もしくはラプラディの地域異変ではないかと思えてくる。
これらの個体はギニア便のみでの入荷であり他の便で入荷されていない。
また、エンドリに近く、尾鰭がラプラディの模様をしている個体が
尾鰭を混泳魚に喰いちぎられてしまったが、再生した時には
普通のエンドリの様な模様になっていたという話もある事も、そう考える要因の1つだ。
鱗数や背鰭の数等も1匹を除いてどちらかのデータになるというのも大きい。

と、あくまで私的考えなのだがまとめてみたが
まだまだデータが少ないし、所詮は素人考えなので真実は分からない。
そのうち考えも変わるかもしれないのだが
いずれは学者達の手によって解明されると願いたい。



他の魚は画像が撮れ次第、随時UPしていきます。